1998.08.25

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photo and text : Sato Jun Ichi
●原則的にその日の行動をもとにして書いているのだが、まあ場合によっては一日ずれることもある。昨日は好天の中、北上川方面へ撮影に出た。古い友人を運転手にこき使いながら(星君たびたびすいません)、歩いて回るのと比べて数倍の効率で撮影を終え、遅い昼食を取りに登米(とよま)の街へ入った。明治まで北上川の水運の拠点として繁栄した登米は、今ではしぼみきった街でなんだけど、なかなかどうして悪くない風情がある。だから近くを通ると用がなくてもついつい寄ってしまう。この10年あまり、みやぎの明治村とかいうコンセプトで明治期までの建築を復元したりして、真面目にいわゆる町おこしをやっている。復元建築につぎ込んでるためか、役場の建物がボロボロのままだったりするのが見えてしまったりする。そんなところがご愛嬌というか、図らずも町の真面目さが露呈しているようでかえって好感が持てる。復元建築はその筋の人にまかせるとして、ここでのわれわれの目的は、実は「川うなぎ」だ!かつての船着き場の真ん前、当時高級料亭が立ち並んでたというからまあ築地みたいなところか。そんな場所に今でも料亭崩れのうなぎ屋があってね、その看板に「川うなぎ」とあってそそるのである。ぼくは味音痴に近いので養殖のと北上川産のとの違いは表現できないんだけど、なんていうか飾り気のないぼそっとした味が、妙に登米という土地に合っているような気がするのである。