1999.05.05

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photo and text : Sato Jun Ichi
●北上川を盛岡市内から郊外へ歩いた。樋管ばかり16門と出会う。普段は25000分の1の地形図を持って撮影に出るのだが、まれに地図無しで川歩きをすることがある。撮影のためではない旅先で、思いがけなく時間ができたりしたようなときだ。街から適当に目星をつけて堤防上を歩き出せば、天気が良いと10kmや20kmはすぐに歩けてしまう。そのうち幹線道路からも大きく離れてしまい、まるで見当違いの場所へ達していたりする。すでに方向感覚は狂っている。こうなるともちろん帰るのはひと苦労だ。困った行動特性であることに間違いないのだが、実はそれはそれで面白かったりする。太陽の方向と記憶の中のいい加減な地図と動物的な勘とをフルに使って、街に帰るための駅やバス停を探し回ることになる。滅多なことでは人に尋ねたりはしない。妙な意地があるのだ。GPSやらカーナビやらの時代だというのに、何と非効率で原始的な移動をしていることか●ところでその、国土地理院の25000分の1の地形図がCD-ROM化されているのだが、まだ導入していない。64面(つまり20万分の1の1面分)まとめて7500円、というお値段は、64面まとめて買うことを考えると大変にお得であるが、20万分の1のエリアひとつ分を64面全部必要ってことはあんまりない。単純計算で28面以上買うエリアはCD-ROMの方が得になるわけだが。どうしたもんだろう。